計算コラム

(94) ついに変更される質量の定義

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2018/11/21
 以前のコラム(No.89)でも取り上げたが、現在使用されている単位の定義の多くは普遍的な物理量を基準としているが、 質量(キログラム)のみは"国際キログラム原器"という人工物を基準としていた。
 しかし、この度2018年11月にフランスで開催された第26回国際度量衡総会(CGPM)で、 ついにプランク定数 h(=6.62607015*10-34 J s)を基準にされることが決定された。キログラムの定義が1889年の第1回国際度量衡総会で決定されて以来、129年ぶりに変更されることになる。 (※1799年に作製された、国際キログラム原器の原型であるアルシーヴ原器からは219年)

 今回の定義変更により、国際単位系(SI単位系)の全ての単位が物理的な人工物に依存しなくなったことで、今後の計測技術の更なる発展へと繋がることを期待したい。
関連リンク
[1]Wikipedia - キログラム
[2]General Conference on Weights and Measures (CGPM)
[3]重さの換算