計算コラム

(81) ビール暗号

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2015/ 12/11
暗号文が解読できれば財宝が手に入る。そんな夢物語に惹かれ170年前から解読の挑戦が続いている。 いきさつは、1885年にアメリカで発行された小冊子「The Beale Papers」で紹介された3枚の暗号文である。1枚目は財宝の隠し場所、2枚目は財宝の内容、3枚目は財宝の受領者リストが暗号で記載されている。小冊子によると、1818年にビールとその仲間はサンタフェの北部で金や銀を発見し安全な場所に隠した。ビールは信頼できるホテルの主人モリスに重要書類を納めた錠付きの鉄の箱を渡し、1832年以降に解読の手がかりがモリス宛に送られてくるので10年間は保管するよう託した。しかしその後音信は無く、モリスはついに1845年に箱を壊し3枚の暗号文とビールからの手紙を取り出した。モリスは20年間費やしたが解読できず、友人に暗号解読を委ねた。その友人は2枚目の暗号文が「アメリカ独立宣言文」の書籍暗号であることを発見し解読に成功した。財宝の現在価値は6500万ドルとのこと。隠し場所を示す1枚目の暗号文を人生を賭けて挑戦したが解読できず、小冊子として世間に公表した。その後多くの解読者が挑戦したが未だに残り2枚は解読されていない。2枚目の解読に成功したモリスの友人は「生業の余暇でのみ解読に挑戦すべき」と警告している。宝を夢見るあなた、余暇の範囲内で挑戦してはいかがですか。
関連リンク
[1] ビール暗号(ウィキペディア)