計算コラム

(80) 暑い第3のビール

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2015/ 9/16
暑い日にはビールが最高だが、第3のビール「極ZERO」では酒税をめぐる暑い日が続いている。事の発端は、2014年1月に国税庁が「作り方が第3のビールにあてはまらない可能性がある」と指摘したことから始まる。これを受けて、サッポロビールは検証し始めたが、延滞税が膨らむことを恐れ、6月に116億円(延滞税含む)の修正申告した。その後サッポロ側は独自検証により「極ゼロは第3のビールである」と判断し、2015年1月に酒税の返還を求めた。だが国税当局は4月に「返還しない」と通知してきた。そしてサッポロ側は6月に国税当局へ異議を申し立てた。過去の統計から納税者の言い分が通るのは1割も満たないそうだ。それにしても、酒税の分類違いで100億円以上の税金差が発生し、サッポロの年利益は吹き飛んだ。そんな中、財務省はビール系の酒税を350ミリ缶77円、47円、28円から段階的に目安55円への統一を検討し始めた。消費者にとって第3のビールも従来ビールと同等価格になることを意味し、安くて美味しいビールを開発し続けてきたメーカーの努力も無に帰する。思えば売行き好調な軽自動車税もアップしたばかり、次のターゲットはどの商品?
関連リンク
[1] 酒税