計算コラム

(66) 1+2+3+・・・=-1/12の怪

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2013/10/2
普通の思考では、1+2+3+・・・=∞になるはず。また正の数の足し算は当然正の数になるはず。それが負の分数になるのだ。狐に騙されたようで疑問を抱く方も多いのでは。18世紀の偉大な数学者オイラーは-1/12になることを証明した。20世紀の物理の著しい発展の中、場の量子論や超弦理論から導き出される無限大発散をどう対処するかが研究者の大問題であった。この発散問題の解決の鍵が1+2+3+・・・=-1/12であったようだ。どうも自然界は∞より-1/12を好んでる。複素数へ解析接続したゼータ関数ζ(-1)=1+2+3+・・・は当然-1/12に帰結する。しかし人間のリアル感性からは -1/12は受け入れ難い。逆にζ(1)=1+1/2+1/3+・・・=∞となるのだから数学は摩訶不思議だ。
関連リンク
[1]ゼータ関数