計算コラム

(60) 七曜の日本伝播

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2013/6/4
日本人が初めて西洋暦に接したのは、ポルトガル人が種子島に漂着した1543年と言われる。数年後フランシスコ・ザビエル(イエズス会)が来日し、キリスト教の日曜礼拝などで七曜暦が使われる。だが日本には既に古来の七曜があり、西洋の曜日と全て一致した。この事実を知った西洋人も日本人も驚愕し、これぞ「神の引き合わせ」と思ったことだろう。日本の七曜は806年遣唐使だった空海が長安から密教経典と共に持ち帰ったのが由来。当時の長安は多様な人種や宗教が混在し、ローマ帝国から逃れてきたキリスト教ネストリウス派で使われた七曜が仏教経典にも影響したようだ。その後七曜は中国では廃れたものの日本では占星術に関連して使われ続け、740年の後に西洋文化の七曜と再会した。まさに七曜は時空を超え世界を駆け巡った。
関連リンク
[1]曜日計算