計算コラム

(52) 生き続ける古代暦

  • Back
2012/07/18
夏の初めにナイル川が増水する日を新年とした古代エジプトの太陽暦。古代シュメール人は新月基準に1年354日の太陰暦を採用。その後のバビロニア人は種まき期に合わせた太陰太陽暦に改良し、ユダヤ人やギリシア人へと伝承した。現代のグレゴリオ暦はシーザーがエジプト太陽暦に倣ったユリウス暦制定に始まる。現代暦の中でイスラム暦は古代シュメールと同じ1年354日(閏年は355日) の太陰暦で希少な存在だ。ラマダン月が季節移動し年齢の数え方も早くなる。砂漠地帯では季節感より月が重要視されるようだ。ところでどの現在暦も4千年程前に開発された古代暦の改訂版と気づく。「古代文明人の知恵」と「文明が滅んでも暦は生き続ける」ことに感銘する。
関連リンク
[1]西暦からヒジュラ暦変換