計算コラム

(11) 10日スキップしてグレゴリオ暦へ

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2009/11/04
2000年元旦に向け大騒ぎしたY2K問題。この年は400年周期の閏年でもあり2月29日に郵便局や気象庁などでトラブルが発生した。かつてのキリスト教会でも同様な問題を抱えていた。325年のニケア会議で「復活祭は春分後の満月の次の日曜、春分は3月21日」と決められた。しかしユリウス暦は約 130年で1日ずれが発生し、16世紀には10日もずれていた。時の教皇グレゴリウス13世はキリスト教最大行事である復活祭がニケア会議ルールと実際の春分計算でひと月ずれることの懸念(神への冒涜)に悩まされた。ついに1582年にグレゴリオ暦を断行し、この年の10月5日を10月15日と定めた。今後は3千年に1日のズレだが、3万年後の教皇もまた悩まされるのであろうか?
関連リンク
[1]今年のイースターは?
[2]西暦カレンダー変換