計算コラム

(89) 日々変化する1kgの基準2018/ 1/31

 車の速度計測、米を量り売りで購入する際・・・等、 日常生活の様々な場面で"はかる"という行為が浸透している。これらの"はかる"行為においては、 「単位」が基本となる。例えば、
  ・速度計測では 1 s(秒)あたりの進んだ距離 m(メートル)
  ・量り売りでは 1 kg(キログラム)あたりの値段(円)
などが挙げられる。 これらの中で、1 s(秒)や 1 m(メートル)はそれぞれ、
  ・セシウム133原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する電磁波の周期の9192631770倍の時間
  ・1秒の1/299792458の時間に光が真空中を進む長さ
と"普遍的な物理量"を基準としているが、kg(キログラム)においては今なお"国際キログラム原器"という物質的な人工物を基準としている。人工物を基準としている限り、長い時間が経過すると(僅かではあるが)変化することは避けられない。 そういう意味で、現在の定義では1kgの定義は時と共に変化していることになる。
 近年では、この1kgを"普遍的な物理量"を基準とすべく、プランク定数(h)を用いた定義とするよう提案されている。2018年に開かれるCGPM(国際度量衡総会)で、このキログラムの再定義について審議される予定である。国際キログラム原器が役目を終える日も近いかもしれない。
関連リンク
[1]参考文献) 潮秀樹 (2009) 『「単位」の本質 単位がわかれば相対論がわかる』 技術評論社.
[2]Wikipedia:キログラム  
[3]重さの換算  
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